入口正面
青枝垂れもみじ (アオシダレ) 樹齢約30年
奥棚上 左から
夏蔦 (ナツヅタ) 樹齢約50年
忍 (シノブ)
山葡萄 (ヤマブドウ) 樹齢約25年
安倍川紫晃石
真柏 (シンパク) 樹齢約80年
7月23日で24節気の大暑をむかえ、暑さの極みとなります。人も動物も植物もここを乗り切るために、活動を控えてじっと息を殺して耐え忍ぶようです。
もみじには様々な品種がありますが、中でも青枝垂れもみじは人気の種類です。切れ込みの深い葉の形は涼やかでサラサラと風を運んでくれるようです。
蒸し暑い日本の夏には、風を感じさせるような涼を呼ぶ植物が重宝します。
蔦はたくましい生命力を持った樹です。山では樹や岩に街中ではビルの緑化にあらゆる所に張り付きつたって生きています。
夏の暑さにじっと耐え、秋には美しく紅葉してくれます。紅葉の美しさから錦蔦ともいわれるようです。
樹木の樹皮やウロなどにはりついて生きる着生植物のシノブは、この時期に苔玉やツリシノブなどでよく見かけます。
山林などの自生地の冷気を感じさせるのはもとより、「暑さを耐え忍ぶ」の語呂あわせで夏の風物詩の一つになっています。
山葡萄は日本固有の葡萄で、山奥の谷間や鬱蒼とした密林などで他の木に絡まって生きています。
夏頃に見られる葡萄の実は小粒で、酸味が強く生食には向きませんが、最近ではジャム、ワインやジュースの原料として注目されているようです。蔓を使って籠などにも加工されています。
静岡県安部川より産出された水石です。紫晃石と言う、やや赤みを帯びた石肌は安部川石の中でも珍しく、谷間から渓流のように斜面を流れ落ちる滝姿は稀有な一石と言えます。
夏本番を迎える頃、水音に涼を感じていただく飾りを設えました
真柏は深い山の崖のような場所でも生きるたくましい生命力をもっています。
雷や突風に打ち倒され、舎利といわれる骨のような木の芯の部分が現われながらも捻転し枝葉を伸ばしています。舎利はまるで彫刻されたアートのようでもあります。
深山の清らかな空気を纏い、そこにあるだけでまわりの空気がピリリとひき締まるようです。