美男葛 (ビナンカズラ) 樹齢約40年 常盤シノブ 柊 (ヒイラギ) 樹齢約50年 九谷焼 西行法師座像 真柏 (シンパク) 樹齢約80年
入口正面
山茶花 (サザンカ) 樹齢約60年
奥棚上 左から
美男葛 (ビナンカズラ) 樹齢約40年
常盤シノブ
柊 (ヒイラギ) 樹齢約50年
九谷焼 西行法師座像
真柏 (シンパク) 樹齢約80年
12月7日で24節気の大雪となりました。寒さが日に日に厳しくなり、山々だけでなく平地にも雪が降り出す頃となります。いよいよ冬本番というところでしょうか。
秋が終わり冬の訪れを感じる頃、花の少ない時期に人目をひくサザンカの花。古くから庭木や生け垣として利用されてきた日本原産の常緑樹です。
同じ科のツバキによく似ていますが、ツバキは花全体が落下するのに対し、サザンカは花びらが一枚一枚散って行きます。
美男葛はまるで木いちごが大きくなったような真っ赤な実を見せています。実自体は苦味があり漢方として利用されるようです。
昔、蔓から粘液を採り整髪料に使っていたことから、この名になったそうです。別名に実葛(サネカズラ)とも言われます。
常盤シノブは常緑のシダ植物です。夏の強い日差しで勢いを無くしていたものの、秋からまた一気に繁茂してきました。
夏の涼を呼ぶ飾りにお馴染みですが、常緑ゆえに通年飾れます。フサフサした根茎は猫の手とも呼ばれています。
「木」偏に「冬」で「柊(ヒイラギ)」と書くように、ヒイラギは冬を代表する植物です。
ただし、クリスマスの飾り用に使われるのはモチノキ科の「ヒイラギモチ」。
日本に自生する「ヒイラギ」はモクセイ科で、11月頃に花期を迎え、春に黒い実が熟します。
柊はトゲトゲの葉が特徴です。昔から魔除けになるといわれ、正月飾りや節分に飾られます。
九谷焼は石川県加賀地方で生産される日本を代表する陶工のひとつです。多色の絵が描かれる上絵付けが持ち味で世界的な評価を集めています。
西行法師は平安後期に出生した大歌人であり、武士であり、僧侶。生命を深く見つめ、花や月をこよなく愛した旅の僧でした。
新古今和歌集にも数多くの歌をのせており、歌は元よりその生き様までが松尾芭蕉や明治の詩人達が憧憬した伝説の大歌人です。
真柏はヒノキ科ビャクシン属の常緑針葉高木で、海岸沿いの崖上や砂地など日当たりのいい乾燥した場所に自生している伊吹(イブキ)の仲間です。
これからのくる厳しい冬、風や雪に押し潰され、倒されそうになりながらも、やがてくる春まで耐えるのです。足下には雪に見立てて白砂を敷き、冬の景色を演出しています。